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窒素

元素記号:N 英語名:Nitrogen

原子番号

原子量

融点(℃)

沸点(℃)

宇宙存在度

7

14.00674

-209.86

-195.8

3.13x106

 18世紀には、大気には少なくとも2つの成分が含まれていると、すでに判明していた。生命活動と燃焼を持続させる成分(酸素のこと)と、それら停止させる成分(窒素のこと)である。後者の成分は、azote(生命活動が保持できないという意味のフランス語)と名付けられた。ドイツ語(Stickstoff)やオランダ語(Stickstof)は同じ意味である。日本名の窒素も、それに基ずく。窒素の英語名Nitrogenは窒素を主成分とする硝石(しょうせき)(KNO3)のフランス語nitrumにちなんでいる。
 窒素を主成分とする鉱物には硝石(KNO3)とチリ硝石(NaNO3)がある。しかし、存在量の多い造岩鉱物で窒素が主成分となることはない。窒素の反応性が弱いのが原因であろう。ところが、酸素が不足している環境で生成された隕石であるエンスタタイトコンドライトには、窒素を主成分とする鉱物が多数含まれている。反応性に富む酸素が不足することによって、窒素も鉱物を形成することが可能になったのである。

エイビー隕石

エンスタタイトコンドライト

油田での窒素の利用
 窒素の反応性の弱さが役に立つ場合も多い。ここでは、油田での利用を紹介しよう。
 油田から原油を採取していると、やがて圧力が下がって、原油が噴き出してこなくなる。こうしたとき、原油が噴き出してくる圧力を上げるために窒素を使用する。圧縮した窒素ガスを油田に送り込んでやり、その圧力で原油を吹き出すのである。窒素は、反応性が乏しいので、原油には悪影響を与えない。しかし、空気は酸素が含まれているので利用されないのである。

隣接元素
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炭素 窒素 酸素
リン

  

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